レーザー脱毛は、健康的な肌状態で受けることが理想的です。
レーザー照射の開始時期による効果に差はありませんが、肌が荒れている状態だとレーザーの照射出力を下げる必要があり、効果が得られなくなることがあります。
レーザーの照射効果を下げないためにも、日々のスキンケアが重要になります。
季節の移り変わりとともに肌状態も変化するため、気温や湿度、紫外線状態に合わせたお手入れを行い、健やかな肌を保ちましょう。
毛周期と照射期間の関係
レーザーで毛を処理する場合、照射を始めた時期によって効果が変わることはありません。
なぜなら、レーザーを複数回照射する必要があり、照射間隔をあけると、季節をまたぐことになるからです。
照射間隔をあけるのは、「毛周期」と言われる、毛の生え変わりサイクルに合わせて照射をおこなうためです。
毛周期は「成長期」「退行期」「休止期」と呼ばれる3つの期間があり、そのうち成長期にあたる毛にレーザーを照射すると、発毛組織が破壊されてその毛穴からは毛がほとんど生えなくなります。
ただし、毛周期は毛の1本、1本によって異なるため、すべての毛が同時に成長期を迎えることはありません。
そのため、期間をあけながら繰り返し照射する必要があるのです。
毛周期は部位によっても異なるため、フレイアクリニックでは全体を平均して2ヶ月以上あけて通院いただくことをお勧めしています。
患者様が満足できる毛の処理状態になるまでの照射回数には個人差がありますが、フレイアクリニックでは5~8回を目安にしています。
期間でいうと1年~2年程度となります。
季節の変化に合わせたスキンケアのポイント
季節の変化によって肌の状態が不安定になると、レーザー照射の対応に影響が出てしまうことがあります。
レーザー照射時に日焼けや乾燥による肌荒れが見られる場合、程度によっては照射出力を下げる、もしくは照射ができなくなる可能性があります。
照射出力が下がると発毛組織を破壊することができず、効果を得られなくなります。また、照射自体できないと、通院日を変更する必要があるため、通院期間が延びてしまうおそれもあります。
レーザー照射による毛の処理をスムーズに進めるには、季節に合わせたセルフケアが重要となります。
季節別の注意事項・対応策
春は花粉などの外的刺激に要注意
春は気温の上昇に比べて湿度が低いことが多く、肌の水分と油分のバランスが崩れやすい季節です。
それに加え、花粉やほこりなどの外からの刺激が増えるため、肌が敏感になりやすくなります。
顔にほこりや花粉をつけないよう、洗顔やクレンジングの前に手洗いをして汚れを落とすようにします。
洗顔料やボディソープはしっかり泡立てて、肌に刺激を与えないよう、こすらずやさしく洗うようにしましょう。
また、肌が敏感になると、普段と同じスキンケアでも肌が刺激を感じてしまうことがあります。
刺激を感じたら使用を中止し、化粧品を変えるなどの対応をしてみてください。
さらに、春先は新学期や入社・入園など、生活に変化が起きる時期でもあるので、精神的なストレスも大きくなります。
それによってホルモンバランスや自律神経が乱れ、肌が荒れる原因になることもあります。
睡眠時間を十分に確保し、ぬるめのお湯に入って体をリラックスさせるなど、脳や神経の緊張を和らげ、ストレスを軽減するようにしましょう。
日焼けと汗によって乾燥しがちな夏
日焼け対策は通年で行う必要がありますが、夏は特に紫外線が多くなるため、日焼けをしないよう日傘や帽子、アームカバーなどを使って対策をします。
また、夏は乾燥しやすい季節でもあります。
汗は蒸発する際に肌の水分も一緒に奪ってしまうため、肌の乾燥が起こりやすいです。
くわえて、夏はシャワーの回数が多くなり、肌を洗いすぎてしまうこともあります。
ボディソープや石鹸を洗浄力の低いものや、刺激の少ないものなどに変えて、できるだけ肌の負担を減らしましょう。
スキンケアはさっぱり感を重視して保湿ケアを怠らないようにしましょう。
シャワーや入浴後は化粧水のほか、乳液やクリームなど油分のあるものでふたをして水分を逃がさないようにします。
また、夏は冷房で体が冷えて血行が悪くなり、肌のターンオーバーが乱れてしまうこともあります。
ターンオーバーとは肌の生まれ変わりのサイクルです。
通常、古くなった皮膚細胞は垢や角質となって剥がれ落ちていきますが、ターンオーバーが乱れると古い角質が皮膚にとどまり、肌がごわついたり乾燥したりして、肌が刺激を受けやすい状態になります。
血行不良を改善するために、夏もできるだけ湯船につかって血行を促進しましょう。
ただし、レーザー照射当日の入浴は肌の炎症リスクが高まるので避けましょう。
秋は肌のターンオーバーが乱れやすくなる
秋は季節の変わり目で、1日の寒暖差が大きい季節です。
日中は暖かくても朝晩は冷え込み、気圧の変化も大きくなりがちです。
こうした気候の変化と夏に受けた紫外線のダメージによって、秋は肌トラブルが起きやすい季節でもあります。
注意すべき症状として「角質肥厚(かくしつひこう)」があります。
角質肥厚とは、古い角質が剥がれ落ちずに肌にとどまり、角質層が厚くなることです。
古い角質は本来自然と排出されていきますが、急激な気温の変化や乾燥で肌のターンオーバーが乱れると、古い角質が肌表面にたまりと肌がごわつき、化粧水やボディクリームが浸透しづらくなります。
肌にごわつきを感じる場合は、角質ケアのできる洗顔料などを使い、古い角質を落としましょう。
角質ケアは肌への負担が大きいため、化粧品はご自身の肌質に合わせたものを選んでください。
角質ケア後は油分も一緒にとれてしまうため、保湿も忘れず行いましょう。
乾燥が激しい冬場は保湿を徹底して行う
冬は外気が冷たく乾燥しており、室内でも暖房による乾燥が起こりやすい状態です。
加えて、外と室内の気温差も大きくなるため肌への負担も大きくなります。
乾燥の気になる場所では加湿器を設置し、適切な湿度を保つようにしましょう。
また、普段のスキンケアでうるおいが感じられなくなったら、高保湿タイプのスキンケアに切り替えてみてもよいでしょう。
フェイスパックやオイルを使ったスキンケアを追加するなど、水分と油分のバランスをとったスキンケアを行うことが重要です。
また、冬は紫外線にも注意が必要です。
一般的に冬場の紫外線量は少ないとされていますが、ゲレンデでは、雪が紫外線を反射するため紫外線量が増加します。
レーザーの照射部位に顔や手が含まれる場合は、UVカットの加工がされたゴーグルやフェイスマスク、グローブなどを使って紫外線対策を行いましょう。